この写真。一度はご覧になられた方も多いのではないでしょうか?
今から約70年ほど前。「おしん」の舞台となった、山形県酒田市で、女性が米俵をかついでいるところを撮った写真です。
米俵一俵は、60キロ。
写真の女性は、二人とも五俵をかついでいるので、それぞれ300キロの米俵を背負っているんです。
ホントに、筋トレなんて誰もしてない時代なのに、とてつもない体幹と丹田の力です!
米俵の運搬は、江戸時代までは女性の仕事でした。
五俵かついで運ぶ女性は当たり前の光景だったそうですが、国際化の流れで終戦直後に制定された労働基準法によって、女性には酷だとの批判から、この作業は禁止されました。
さてさて、今の時代、僅か一俵60キロだけでも、背負える女性がどれだけいるのでしょうか?
と言うか、今では男性ですら60キロは背負えない人も多いんじゃないかな?って思います。
実は、明治時代にドイツから来日した医師ベルツは、この光景に驚き、ある実験をしました。
それは「欧米人に比べて体格的に大きく見劣りする日本人に、なぜこれだけの体力があるのか?」と言う疑問から。
そこでベルツは「彼女達に高タンパク高脂質の食事。つまり欧米人が当時理想としていた肉食中心の食事をお腹いっぱい食べさせれば、そのパワーは更に伸びるではないか?」と、食事を変えさせました。
ところがどっこい、三日で彼女達は「力が入らなくなった、もう背負えません」と根をあげてしまったのです。
そして、食事を元の、お米、大麦、イモ、栗、百合根に戻したところ、また軽々と背負い始めたのです。
医師ベルツは、この実験を通して
「日本人に欧米食は合わない。人間は、自分が生まれた土地で取れたものを食べるのが最も健康で体力がみなぎる生き物だ」と結論付けたのです。
西洋の食材が日本に入って以降、一気に子供達の体力低下が叫ばれ始めて久しいですよね?
やはり私たち日本人は和食メインで生活するのが健康に一番良いことだけは間違いないようです。
それにしても、私たちのDNAには、これだけの体力が本来備わっているのです。ビックリです。
なのに、いつしか私たちは頭でっかちになり、体を使うことを忘れ、有り余った気力を、どうも無駄遣いしてるような気もします。
例えば、ネット炎上するほど、
やれ、あいつはどうだ!
あれは、おかしい!許せない!
などと、不毛な攻撃的エネルギーとして消費してみたり…(笑)
あるいは、お金を払ってまで、ダイエットのため、ジム通いでエネルギーを消費させてみたり…
もちろん、全然悪いことではありませんが、ホントに平和で豊かですよね?
それだけのエネルギー。
本当はもっと誰かのために、そして生産的に、
ここまで備わっているパワーを秘めた体力を使えば、世界はもっと豊かになる気もしますし、頭でっかちのストレス病も無くなるんじゃないかな?って思います。
そんな訳で、今日も、しっかりと地元産の和食で健康を維持し、心身一体となって、世のため人のため、この命のエネルギーを燃やしたいですね?
では、今日もステキな一日を♡